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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]権利侵害成否とその生命線

2026年11月02日NEW

1.はじめに
 本コラムの前月号で記載したように、最近、知財紛争が多発し、我々に相談されるケースが急増している。
 その争点は、他社の産業財産権(特許・意匠・商標)を侵害しているか否かにある。また、不正競争防止法2条1項3号(商品の形態模倣)に該当するか否かの相談も同様に増加している。
 まず、侵害成否の判断は、特許・意匠・商標の法域によって異なるため、そのキーポイントについて概説する。

 

2.特許権侵害成否の判断基準
 特許権を侵害するか否かは、相手の製品(イ号物件)が特許発明の技術的範囲に属するか否かで決する(特許法70条)。特許権は、明細書及び図面並びに特許請求の範囲から構成されているが、明細書及び特許請求の範囲は全て文章によって表現されており、しかも特許発明の技術的範囲(権利範囲)は、その記載に基づいて定めなければならないため、その文章表現が侵害成否を左右することになる。

 特許請求の範囲に発明の本質的部分以外の無用な記載や不必要な記載等によってその範囲を限定すると致命的な結果になる。そのため、特許侵害紛争や侵害訴訟を経験した実績のある弁理士に出願を委任することの重要性が大である他、侵害成否判断も訴訟経験で実績のある弁理士に鑑定依頼することが重要で、如何にAIが進化してもAIに特許の作成や侵害成否判断を一任することは極めてリスクのある危険な行為であるかを認識する必要がある。

 

3.意匠権侵害成否の判断基準
 意匠は、特許と異なり、その登録意匠の範囲は、願書の記載及び願書に添付した図面、写真等に現わされた意匠に基づいて定めなければならない(意匠法24条)。
 意匠は、特許のような文章表現が願書のみしかなく、また特許に相当する請求の範囲が存在しないため、意匠は特許や商標に比し、その権利範囲の画定や意匠の類否判断、すなわち侵害成否の判断は最も困難で、意匠権侵害紛争や侵害訴訟を経験している弁理士か否かによって信頼度が大きく左右される。
 意匠の見方は、物品や公知意匠によっても大きく左右されるため、意匠のプロの弁理士に相談されることが最重要である。

 

4.商標権侵害成否の判断基準
 商標は、類似するか否かによって侵害成否を決するものであるが、その基準は「外観」、「称呼」、「観念」の3要素にあるが、これらの基準をベースに取引実績や使用態様も大きく類否を左右する。従って、商標権侵害成否判断も紛争や訴訟経験のある商標に強い弁理士に相談又は依頼することが最重要である。

 

5.不正競争防止法2条1項3号(商品の形態模倣)
 意匠権が存在しなくても、相手の商品が最初の販売日から3年以内であれば、その商品の形態模倣は本号に該当する不正競争行為となる。本件に関する訴訟が増加しているが、模倣か否かが最大の争点である。模倣とは他人の商品の形態に依拠して実質的に同一の形態を作り出すことを意味するが、実質的同一か否かは公知の商品形態との関係でその判断は極めて困難である。
 本件も前記と同様に訴訟経験のある弁護士や弁理士に相談することが重要で、経験がないとその判断は極めて困難で信用性に欠くことになるので要注意。

 

6.弁理士法人藤本パートナーズの実績
 弁理士法人藤本パートナーズにおいては、上記のような知財訴訟を既に160件以上受任し、弁理士としての侵害訴訟実績は極めて多く、多数の企業から訴訟に強い弁理士事務所として高く評価されていますので、いつでも御相談ください。

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