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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]今は時代の転換期・本質を見抜くこと!

2025年09月11日NEW

1.はじめに

 今は、政治・経済・情報等あらゆる分野において、大きく流動し、現象としてAI・生成AIの進化、国家・国民の二極化現象、政治家、経済人、国民の思考力の低下と乏しさ等が顕著に現れ、夢や活力のある世界が見えない不透明な時代に突入している。

 私は、本年弁理士登録55年目に突入しているが、今は55年前の知財(特許)業界や弁理士業界とは大きな変化が現れ、今後弁理士は何を考え、何をすべきか、弁理士本来の本質が問われている。

 

2.知財の本質・役割

 知的財産法は、経済法なるため経済やビジネス環境の変化等に応じて法改正が行われるため、他の法律に比し頻繁に法改正がなされる。特に最近は、AIの進化や仮想空間(メタバース)等情報社会の大きな潮流によって法律が後追い状態で改正されつつある。

 一方、知的財産は企業ビジネスに必要不可欠であるが、以前のように権利化を目的として大量出願する時代から、如何に知的財産を活用して企業経営や事業に寄与して金を稼ぐ源泉とする時代、すなわち如何に価値ある権利を獲得し、該権利を有効活用して経営に資する知財戦略を実践するかにシフトしているのである。

 一方、企業にとって知財リスクの最大は他人の権利を侵害しないことにあり、最近、特許権侵害によって数百億の損害額が認められたケースもあるため、企業経営にとって知財のリスク対策が最重要テーマとなっている。

 

3.経営者及び技術者の質の低下とアニマル化

 戦後の時代は、松下幸之助や早川徳次、本田宗一郎等極めて技術者としてハングリー精神のあるアニマル技術者で、かつ夢のあるアニマル経営者が日本において数多く存在していたが、現在このような経営者や技術者はわずかに一部であって多くの経営者や技術者はサラリーマン化した目先の人間である。

 経営者や技術者のみならず政治家も本来の本分や本質を十分に理解することなく行動している。このことが正に現在日本が二流国家となった要因でもある。

 

4.弁理士の質の低下

 上記国家、社会の現象は我々の弁理士業界にも顕著に現れ、一例としてネット上に「格安弁理士」や「不登録の場合には手数料を返還する」等プロの弁理士としてはあり得ない広告宣伝を行っている弁理士がいる。
 このことは、正に弁理士としての使命や本来の業務、弁理士の本質を見誤った、あるいは見失った全く同業者として憤りや情けなさを感じるのである。弁理士業界もAIの進化によってその業務に変革が迫られているが、決して弁理士本来の使命や本質を見失ってはならないと共に見誤ってはならないのである。

 弁理士は依頼者の利益代表として依頼者のために「何をすべきか」、「何ができるか」を考え日々行動すべきで、しかも常に知財法を意識して権利化のみならず知財紛争や知財訴訟、さらには国際関係業務を高度な知見で高質な業務遂行を行うべきである。

 私は弁理士55年目になるが、最近の弁理士業界を嘆きながら、さらに高度で高質な業務を行うべく、弁理士を育成して弁理士法人藤本パートナーズやサン・グループを今後も導く覚悟である。

 「夢を求めて」!

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